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ホームセキュリティーって使い物にならないのですか?

セキュリティーシステム

昔の話ですが一般の家庭住宅向けの防犯システムであるホームセキュリティが、世間一般に広く知られ渡ったのは
長嶋茂雄・元読売巨人軍監督が警備会社のCMに出るようになってからでしようか。


昔こんなCMが放送されていました。
少年たちの遊ぶ野球のボールが飛んできて、窓ガラスを割ってしまいます。
セキュリテイシステムがそれを侵入と感知してしまい、警備会社のセンターに信号を送ります。
そこで警備員が登場。警備員は「侵入異常発生。大田区長嶋邸、ただちに現場に向かいます」と車を走らせます
勢いよく現場に到着してみたら、何とボールがガラスを割って入っただけだったとほっと胸をなでおろし、一件落着。


このCMでは、「どんな小さな異常にもセンサーが敏感に反応して
警備員がすぐさま駆けつけますよ」ということを視聴者に伝えようとしているのでしょう。
ですが、もっと逆な見方をすると、「ホームセキュリティシステムは誤報が多い」という事実を象徴しているようなCMです。ホームセキュリティシステムでは、玄関や窓など家の各所に取り付けられたセンサーが、管制室とつながっています。
住人がセンサーのスイッチを入れておけば、センサーの前を何者かが通過したときに、センサーが反応して管制室に信号を送ります。


このことを「発報」といいます。しかし、センサーは機械にすぎませんから、CMのようにボールが飛んできたり
あるいは犬や猫が横切るなどの些細なことにも反応してしまいます。
ホームセキュリティを含めた機械警備では、発報が100件あったとしたら、そのうち「真報」
つまり実際に「侵入があった」というケースはわずか10件以下といわれています。つまり、残りの90件は「誤報」なのです。


こうした住宅の防犯・防災システムはホームセキュリティ、セキュリティシステムと呼ばれていますが
つまるところは「機械警備」。誤作動、誤操作、故障などのトラブルは付き物なのです。


飛んできたボールでガラスが割れて、センサーが発報するというのは、ひじょうにわかりやすい誤発報の例です。
しかし、実際はもっと日常的で些細なことが誤発報、誤作動につながるケースがほとんどです。


たとえば、屋内用の「パッシブセンサー」はわずかな温度変化を敏感に察知します。
本来は、侵入者が通ったときに感知して、発報することを意図したものですが
猫や犬などのペット、条件によってはネズミやゴキブリなどごく小さな生き物の動きに反応してしまうことがあるのです。
さらに、場合によってはファクス紙の排出やカーテンの動きによる温度変化もキャッチします。


屋外用の赤外線遮断センサーなどは、ガラスや小鳥などの小動物、落ち葉などでも発報します。
マグネットスイッチや振動センサーは、ドアや窓に取り付け、ドアの開閉や振動に反応して発報するものです。
セキュリティに関わる警備員の話では、風の強い日、台風の日などは誤発報がふだんの倍はあるといいます。


風や雨による振動を侵入によるものと機械が勘ちがいしてしまうのです。
さらに、外を大型トラックが通ったとき、あるいは地震のときに作動することもあります。
また、建て付けの悪いドアやガタついた窓、シャッターなども誤作動、誤発報が多くなる原因となります。
これらのセンサーはかなり高度な感知技術をもちいたものですが、確実に人間とほかのものを区別して感知する。
究極のセンサー"は、いまだ存在しないのです。


熱や蒸気に反応する火災報知器は、料理をしたときに発生する大量の蒸気や、揚げ物をした際に生じる油の蒸気などに反応することもあります。
いざ駆けつけてみたら、風で揺れただけだった、ペットが通っただけだった、というのなら、出動はむだに終わったものの
大事にならなくてよかったと考えることもできます。


しかし、あまりに誤発報が連続するようだと、警備会社の設計のミスであると考えられます。
もう一度、取り付け設計を検討してもらうか、警備会社を変えるかしたほうがよさそうです。
こうしたことからも、じっくりと調査してから取り付け場所を決める業者を選ぶことが重要になってきます。


ですが誤作動が多くても警備会社の負担が増えるだけで、設置した本人にはあまり悪影響は無く、まったく使い物にならないという事ではありません。
本当に事故が起こっても必ず作動するわけですから、セキュリティーシステムが有ると無いでは雲泥の差がつくのは確実です。


誤報の多さは、警備会社はもちろん、警察にとっても大きな負担となっています。
今後、この誤報を少なくする機器やシステムを開発することが警備会社の課題であり、任務であるといえましょう。


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