小さな窓がヤバい
住宅へ侵入犯が狙いを定めて空き巣の犯行へ及ぶ場合の侵入で最も多い場所は、煙突ではなく窓破りによるものです。次に多いのは無施錠の出入り口から侵入する方法となります。いわゆるピッキング犯罪の急増がTVやニュースなどマスコミでも報道され、玄関ドアの防犯意識が高まりつつありますが、危険度の高い窓破りが、まだなおざりにされている感があります。
2000年3月、お笑いコンビ「ウッチャンナンチャン」のナンチャンこと南原清隆さん宅で起きた空き巣事件も「窓破り」による犯行でした。
マスコミの報道によると深夜11時半に南原さんが帰宅したところ、室内が荒らされているのを発見。驚いて家中を調べると、一階キッチンのガラスが割られていたということです。被害は現金50万円相当で、合わせて100万円にのぼったそうです。ナンチャンさんは「当日は妻も外出しており、セキュリティーシステムも電源を切ってあったため、侵入犯の犯行を防げなかった」と、コメントしています。
侵入口となった炊事場キッチンの窓ガラスというのは、推測では多分小さな窓だったのではないでしょうか、バスルームやお手洗いの小窓は、常識で考えると通常なら人が出入りできない大きさの窓でしょう、こんなところから空き巣が入るまいと、普段考えている人は多いのではないでしょうか。
いくらしっかりと戸締りをしても、予備錠を取り付けても、ガラスを割られてしまえばお手上げのおしまいです。防犯上でガラス窓は一番の弱点、ウイークポイントだといえるでしょう。
荒っぽい窓破りには、ドライバー、ハンマー、バールなどが使われます。この中でよく使われるのがスクリュードライバーで、ハンマーなどに比べて大きな音が出にくいのが特徴です。ドライバーによる窓破りの方法は二通りあります。
ドライバーをカッターナイフのように使い、窓鍵回りのガラスにヒビを入れて、ガラスを外してしまう方法。そして、ガラスをドライバーの先端で突く方法です。
どちらの方法にしても、コップにヒビが入る程度の物音しかせず、20秒から30秒もあればガラスの窓破りが完了してしまいます。
玄関のドア破りは、鍵を開けるなどのピッキングの熟練した技術が必要不可欠で、鍵を壊すのなら相当の力と時間と訓練が必要です。その点、ガラス窓破りは特別な技術が不要、強い腕力も不要です。家の防犯対策を万全なものにするには、窓ガラスの対策を抜きに考えることは出来ないのです。
玄関にある明りとりの小窓も危険です。アパートやマンションにも玄関ドア脇に、あるいはドア自体に採光のための小さな窓が付いているところがありますが、このガラスを割り、そこから手を入れて玄関のカギを開けてしまう空き巣が増えています。玄関に小さな採光用の小窓があるようだったら、鉄やアルミの面格子を取り付けるか、強度の高い合わせガラスなどに取り換えた方が賢明でしょう。
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